緑園国際交流 トークサロン 第153回    
 ヨーロッパ最後の秘境 ジョージア(Georgia)
スピーカー:ジョージア大使館 公使・参事官 ウチャ・ガベチャヴァさん  
通訳・サブスピーカー: 同大使館専門分析員(博士) ダヴィッド・ゴギナシュヴィリさん 
   
 緑園国際交流 トークサロン第153回「ジョージア、ヨーロッパ最後の秘境」が10月28日「土」緑園クラブハウスで開かれました。

 スピーカーはジョージア大使館公使・参事官のウチャ・カベチャヴァさん、通訳・サブスピーカーには同大使館の専門分析員(博士)の慶応大学経済学部に留学されていたとのダヴィッド・ゴギナシュヴィリさん。

 ジョージアの面積は北海道程度で、人口は約370万人と横浜市と同程度の南コーカサスにある共和制国家、首都はトビリシ。北はロシア、南東はアゼルバイジャン、南はアルメニアとトルコと接し、西は黒海に面している。ロシアと面している北部には大コーカサス山脈が、アルメニアに面している南部には小コーカサス山脈があり、西は黒海に面している。そのような地理的環境から、5,000m級山脈地帯、半砂漠地帯、亜熱帯地域と変化に富んだ国です。
   
   

 歴史は古く、180万年前に、世界で2番目に古い直立人が居住していた。8,000年前には世界で初めてワインを醸造した、と言われている。紀元前数百年時代のいろいろな遺跡も発見されている。11~13世紀はジョージア文字が普及するなど、文化的にも黄金時代とのこと。

 1801年にロシア帝国に併合され、1918年に独立し民主共和国に。しかし、1921年にソ連に併合されるが、1991年ソ連崩壊で独立を回復。しかし現在、国内2か所にロシア軍が進出、占拠されている。

  ヨーロッパ文明の一部であるという自己意識は極めて強く、古代ジョージアの神話は古代ギリシャと関連。キリスト教圏の成立で、その一部であるという意識が一層高まっている。ジョージア文字、民族衣装、舞踊、合唱、スポーツ、特に重量挙げ等の筋力が必要な種目、、日本相撲の力士など紹介。
   

 また、ジョージアにおける女性の活躍を挙げ、歴代女性の王の出現、現大統領も女性であることを挙げていた。

 ジョージアは文明と貿易の十字路と言われている。海へのアクセスの良さ、欧亜をつなぐ鉄道、国際空港も整備、さらに、EUや日本も注目するロシア迂回路の「カスピ海ルート」も。
 自由貿易協定が世界的にも進んでおり、また輸入品の80%は関税なしなどの制度もあり、ビジネスのし易さは世界的にも上位と認識されており、輸出入の伸び率は大きく、国内成長率は10%台を維持している。

   
 文明の十字路の歴史から、多様な文化、宗教との交流は盛んで、当然料理にも反映され、多様な料理が紹介された。特徴は、クルミを使った料理で、これが原因か、100歳以上の方が多いだけでなく、110歳以上の方たちも、と長寿命の方が多いそうだ。
 もてなしの文化、寛容な国民性となっている。市内には各種宗教の教会が共存している。

 日本との関係は100年前に遡り、日露戦争で日本の勝利に貢献したといわれる明石元二郎の画像で紹介、長期間占拠されたロシアに勝利した日本に関心があるのだろうか。現在の関係、日本企業の進出状況、日本からの訪問者は年1万人程度だが、急激に伸びてきているとのこと。  
 紹介資料の一部ですが、スライドショーも、ご覧ください。

 以上のように、いろいろ幅広く、お二人から紹介いただいた後、質疑に入り、その内容は下表の通りでした。