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インドと日本の文化の類似性とインドの習慣
緑園国際交流 第79回 トークサロン

インドと日本の文化の類似性を語る通称ガヤさん
ホワイトボードに自筆した日本表記
インドと日本の文化の類似性を語る
通称ガユさん。
左は、ホワイトボードに自筆
した日本語表記
 緑園都市コミュニティ協会(RCA)国際交流委員会が主催する第79回トークサロンが1月24日(土)午後、緑園クラブハウスで開催された。今回のゲストはインド・タミルナドゥ州の日本語教師で、昨年8月神奈川県招聘の研修生として来日、今年3月まで県立高等学校で日本語教授法を勉強中の Gayathri Chandrasekaranさん(通称ガユさん)。母語はタミル語だが、英語のパワーポイントを使い、さすがに今日の講演はすべて日本語で通していた。

 日本の歴史はエレベーター型で、開国による外国文化の流入、鎖国、開国の繰り返しで発展してきた。一方インドは長距離バス型で、停留所の度に乗客が入れ替わり文化も変わりながら運行は続いており、文化も新旧ともに見ることができる。

 「インドのタミール語は日本語と神秘的に類似している。文法的には95%同一で、「行ってきます」「行っていらっしゃい」「ただいま」「お帰り」などの表現や「お」の使い方も同様。文化の面では、日本の「祭」はインドのもののコピーではと疑うほど似ている。神輿を担いで騒ぐのも同じ。日本の神道も一種のアニミズムであるのに対し、ヒンズー教も精霊信仰、また家庭には神棚をもっている。」と祭りや神輿担ぎ、神棚の写真を見せながら説明していた。
 両国の共通する文化・習慣の面では、完全主義、長時間労働(インドでは特にI Tや製造業、行政などで)、勤勉、長期志向、対人関係重視などを挙げていた。
 
 いずれにしても、両国とも何千年にわたる長い期間、幾度となく外国からのものを吸収する一方、自国の文化習慣を保ち続け、その結果、新・旧、自国・他国の文化で多重層になっており、独特の文化が形成されている。

 両国の違った面については、風呂は毎日のことだが、インドでは朝シャワーが一日をフレッシュに過ごすためには欠かせないこと、また夏の間は冷水シャワー。日本のようなバスタブはない。日本のサラリーマンは、会社人間で、サラリーは二の次だが、インドでは、まずサラリーが第1優先。安全に対する意識や規則尊重、計画性の面が日本とは異なる。カースト制度も独特。日本はすべての面で金太郎飴のようなのに対し、インドは国土の広さから起因し、あらゆる面で多様だが、国としては統一が取れている。
 
 インドの大都市である、首都ニューデリー、金融・商業都市ムンバイ、第3の都市コルカタ、ガユさんの故郷タミルナドゥ(州都はチェンナイ:旧マドラス)を観光名所や祭風景などを写真を見せながら紹介していた。
 今回のサロンでは、いつもに増し活発な質問が出ていたが、それに対し、一つ一つ丁寧に回答していた。
日本のイメージは、インドにいた時に持っていたものとほぼ同じで、毎日楽しく過ごしているとのことであった。