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多種多様で、かつ団結した国家 インド
緑園国際交流 第93回 トークサロン

>マドゥミタ マダワンさん  
マドゥミタ マダワンさん  
 緑園国際交流 第93回トークサロンが1月28日(土)緑園クラブハウスで開催された。今回のスピーカーは現在神奈川県立横浜国際高校で日本語教師として研修を受けているインドチェンナイ出身の女性マドゥミタ マダワンさん。

 インドは12億の人口を有し、近年IT産業をはじめ経済発展著しく、今、世界が最も注目する国の一つ。一方において、奥深い歴史背景を持ち、多民族、多言語、多宗教が混在する複雑な社会・文化・伝統を有する国としても知られている。その現在のインド社会とそこに暮らす人々の生活ぶりを「多種多様で且つ団結した国家インド」と題して紹介してもらった。
 

 まずは、インド(バーラット又はヒンドスタンとも呼ばれる)の地理的全体像を示したあと、1498年にポルトガルの探検家ヴァスコ・ダ・ガマが初めてインドに到達、両国間において通商が始まり、その後、時を経て英国の植民地となり、1947年にマハトマガンディーにより英国から独立をしたその歴史背景から話がスタートした。
 インドにはヒンドウ教徒(80%)、イスラム教徒(13%)、シク教徒、仏教徒他多くの異なる教徒が共存、使用言語は、公用語のヒンディー語、第2公用語の英語を含めて計15あるという。インドの厳しい気候については、平均気温は28℃前後、暑い時は40℃を越すという。そして、「私の出身地チェンナイは南部にあり、気温が30〜35℃で1年中暑く、特に、4〜5月は40度を越し、10〜1月には毎日雨が降る」と語るマドゥミタ マダワンさん。

 また、インドといえば、なんといっても「象」である。代表される祭り、行事に登場する。象はインドの誇れる象徴であり、それは日本でいう相撲、侍のようなものである、とにこやかに話す。インドが誇れる観光の目玉と言えば、16-17世紀にムガール帝国が栄華を極めた街に残る世界遺産、霊廟「タージマハール」がある。総大理石で作られたその美しく、壮大な建築物が紹介された。その他インドを代表するものに、祭りと踊り、さらに豊富な果物を取り入れた料理がある。
   

 その他インドを代表するものに、祭りと踊り、さらに豊富な果物を取り入れた料理がある。きらびやかな数々の祭りの様子を映像で紹介した。祭りについては、日本のひな祭りにそっくりな女の子の祭りを紹介、その他、感謝祭、収穫祭、宗教祭等々のきらびやかな数々の祭りの様子を映像で紹介した。

 料理は、日本と同様に主食は米、ベジタリアンが多く野菜中心であるという(ヒンドウ教徒は牛肉、イスラム教徒は豚肉は食べない)。日本でよく知られる「ナーン」は家では食べず、レストランで食べるそうである。その他、カレーをはじめ数えきれないほどのインド料理が紹介された。その豊かな食文化にあらためて多くの異文化との交流とインドの歴史の奥深さを感じさせられた。

 最後にインドの教育制度について、小学校(6〜9才)、中学校(10〜13才)までが義務教育であるという、ほぼ日本と似ている。高校はSecondary (14〜15)とSenior Secondary(16〜17才)に分かれているようである。私立校は公立校に比べて、一般的に生徒、先生共に優秀で学費も高いとのことである。又、教育の普及率は、国民の75%教育をうけている、従って残りの25%の人は読み書きが不自由であるという。その一方で、高所得者と低所得者に対する教育機会のバランスをとろうとする制度への施策努力もみられる。

 話の終わりには、参加者を交え、特に教育、就職等に関する活発な質疑応答なされ会を締めくくった。インドと日本の関係は現在、将来に亘って益々その重要性が高まっている。今回のトークサロンが相互の理解を深めることに少しでも役立ってくれることを願っている