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緑園国際交流トークサロン  No.133
私のイスラエル・私の日本
Sat., May 26 2018

   
 緑園国際交流 第133回トークサロンが、5月26日(土)緑園クラブハウスで開かれた。スピーカーは日本イスラエル親善協会理事で、外務省のヘブライ語講師も務めている野田ドリットさん。日本に来て46年ということ。ご主人が熊本出身なので、熊本弁だ言っておられたが、標準語で流暢な日本語で話してくれた。

 ややこしい紛争の話は脇に置き、イスラエルを楽しみましょう、と始まる。
同国は今年建国70周年を迎える。今回の参加者には、イスラエルに3回も行ったとがある人、イスラエル人の新婚旅行の人をホームステイされたことがあるなど、イスラエルに親しみを持った人たちも多く、質疑も含め楽しい、和やかなトークサロンであった。 
   

 そして最後には、日本でもフォークダンスでお馴染の曲 ”Mayim Mayim"を流し、会場全員で合唱。

 父上はポーランド、母上はドイツ育ち。第2次世界大戦時のナチスのホロコーストから逃れるため、パレスチナへ避難。同国への入国には移民制限もあり大変な苦労をされたそうだ。ドリットさんはテルアビブ生まれ。1967年に父上が駐日イスラエル大使の時、来日。

 YouTubeThe Best of Israel”と”Israel:Small but Outstanding” を放映しながら、イスラエルを紹介。聖地エルサレムの旧市街地、キリスト教徒にとってはキリストが磔にされた場所、イスラム教徒にとってはモハンマドが昇天したところ、ユダヤ教徒にとってはソロモンが神殿を建てた場所が映し出される。この3つの宗教はいずれも出自は同じだ。日本の教科書には3大宗教の中にユダヤ教が入っていないことに疑問を感じるとしていた。
   

 イスラエルは人口800万人、面積は四国のちょっと広い程度。4000年の歴史を持つが、第2次世界大戦後に建国。その間の長い厳しい歴史を紹介。
 エルサレムは人口80万人、旧市街地には、聖墳墓協会、岩のドーム、嘆きの壁があり、上記3つの宗教の聖地で、天国に一番近い場所といわれる。古代ローマ時代、神殿が破壊され、ユダヤ人は世界に散った。嘆きの壁の間に願うごとを書いて入れれば、願い事が叶えられるといわれている。

 エルサレムはイスラエルとヨルダンに分割支配されていたが、第3次中東戦争(6日戦争)でイスラエルに再統一。ユダヤ人75%(超正統派は15~20%)、アラブ゙人20%。キリスト教徒は少ない。
 ユダヤ人の服装・帽子の紹介。女性のそれを見ると、東欧系、スペイン系等が分かる。
 
   

 テルアビブは、何もないところから、今はイスラエル第2の都市。 
 国防上重要なゴラン高原、水の供給源となっているガリラヤ湖、巡礼者が洗礼体験をするヨルダン川の紹介とともに、いたるところに歴史のある地名に場所がある。

 旧約聖書が書かれているヘブライ語の紹介。ハレルヤ、アーメン、アルファベットなどはヘブライ語から出たもの。イスラエル人が歴史的に生き残ったのは奇跡と言える。世界各地に散ったが、それざれその国の言葉で生活。ユダヤ教では予言者は、いまだ出現していない。歴史的に迫害されてきたので、国を持てば解決するとの考え(シオニズム)。東のヨルダンとの境にある死海。ホロコースト博物館には600万人の犠牲者一人一人の名前が。杉原千畝
コーナもある
   

 イスラエルは、歴史的にも、また現在周りをエジプト、ヨルダン、シリア、レバノンに囲まれ、独立維持のため、自援軍を持たざるを得ない状況で、18歳で男女とも兵役が。18~22歳で結婚。日本では一つの事にもいろいろな言い方、尊敬語、謙遜語などあるが、イスラエル語は例えば「あなた」はアタ、私はアニと一つ。日本はブランド志向。本音と建て前あるが、イスラエル人は全て本音。直ぐけんかになったり、3人集まれば3政党ができると言われる。

 ミニトマトはイスラエル発、砂漠でヒマワリ、ナッツ類。日本と同じように資源が少ないので、頭脳(医療、宇宙、サイバーセキュリティ)で勝負。食事に戒律(ユーシャ:ユダヤ教徒の清浄な食事)が。ヘブライ語は24文字と少ないが、発音、文法が難しい。ユダヤ教の大切な教え「他人を自分と同じように思いなさい」。古典ヘブライ語は聖書や儀式、祈りなどだけに使われていた時代が長かったが、復活した現代ヘブライ語は、イスラエルに居住するユダヤ人の日常語として使われるよになった。
 イスラエルは70か国からの移民で成り立っている。

  以上、聞きながらメモったものを書き連ねました。