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No.128 緑園国際交流 トークサロン 
アフリカの真珠・ウガンダ
陽気な国民・美しい景色・野生動物の楽園

   
 128回トークサロンはウガンダについて923日に緑園クラブハウスで開催されました。スピーカーはKaligambe Abraham(カリガンベ エイブラハム)さん。名前は日本と同じく姓名の順で表示される由。“アフリカの真珠・ウガンダ”と言うテーマでの講演。彼は横浜国立大学の大学院生で、文部科学省の奨学金を得て宇宙航空科学を学んでいる。来日して約半年ですが任期は2年、成績が良ければ延長可能。英語での講演であったので、通訳は浅古さんにお願いしました。

 先ず、地図で位置の確認。東にケニア、北に南スーダン、西にコンゴ、南にルアンダ&タンザニアに囲まれ  た内陸の東アフリカの国。南にビクトリア湖あり。

   
   

 国旗は黒(皮膚)、黄(太陽)、赤(血縁)の3色、真ん中に国鳥ホオジロカンムリヅル
 この国鳥も国旗と同じ
3色。

 国章は左に国獣ウガンダコープとコーヒーの木、右に国鳥
ホオジロカ  ンムリヅルと綿の木、中央に盾と槍が描かれており、国を守る意思を  表示。盾の一番上にビクトリア湖の波、その下の太陽は日照時間の長  さ、下部の伝統的な太鼓communicationを表わしている。

 国の標語“神と我が国の為に”が国章の下部に記されている。 

 略史と政治:1886年英国の植民地、1962109日独立。
共和制で5年毎大統領選挙。現大統領ヨウェリ・ムサベニは1986年以来、引き続きこの国の大統領。

 人口4,100万。 約80%30歳以下、

 気候:熱帯性気候で、乾期と雨期が年に各々2度

  GDP: US$260億 (US$1=110円換算で28,600億円)

 言語:英語及びスワヒリ語。45以上の言語が話されている。

 種族:50以上

 識字率:約75

 


 東アフリカ共同体(リンク先は経産省の平成27年度「アフリカ地域共同体経済連携等基礎調査報告書の該当  部):ウガンダ、ブルンディ、ケニア、ルワンダ、南スーダン、タンザニアの6ケ国で構成。本部はタンザ  ニアのアルーシャに置かれている。最終目的は一つの統一国家になる事だが現在は共同市場の段階。

   輸出入品:輸出;コーヒー、たばこ、セメント、茶、穀物
    輸入;石油、パームオイル、車、運搬用トラック

   何故“アフリカの真珠”と言われるか:
名付け親は英国元首相のSir Winston Churchill。彼は自著“私のアフリカ紀行”(1908年)でこう締め括っている:「私の旅は終わりだ。物語は語り終えた。忠実に後についてきてくれ、こんなにも遠くまで来てくれた読者はどんなメッセージを私が持ち帰ったか問いかける権利がある。それはたった3っの言葉で言い表せる:Concentrate upon Uganda!「ウガンダに集中せよ!」である。私からの助言は、ただ単に--ウガンダに集中せよ--と言う事である。他のどこのアフリカでこんなにわずかの金銭でそんなに多くの成果を生むのであろうか。結果がより輝かしく、より実質的なものとなり、より速やかに実現できる所が他のどこにあるだろうか。ウガンダは端から端まで美しい庭園である。そこでは人々の主要な食料は殆ど労せずして育つのである。まるで地上の楽園ではないか。それは「アフリカの真珠」だ。

具体的には:気候の良さ、自然の良さ(湖、川、山、地溝帯、沼地、緑の草原及び森)、多くの種類の野生動物及び鳥類、肥沃な土地。  

 観光:野生生物と自然が主な観光資源、世界一長いナイル川、Victoria湖(世界で2番目に大きな淡水湖)、ルウェンゾリ山地 (最高峰5,109m)地溝帯、  熱帯雨林(Mabira雨林等)、Murchison滝の如き大型の滝、Mountain ゴリラの如き希少動物、多くの国立公園

 伝統的衣装:Gomesiと呼ばれるものの他、各部族で衣装は異なる。

 食べ物:Ugandaでは一つの皿に食べ物を盛る。Matokeと呼ばれる食用グリーン・バナナ、コーン、米、豆、ジャガイモ、野菜、川魚、イナゴ

 交通手段:電車はなく、Bodabodaと呼ばれるバイクとミニ・バンが主。
タクシー・パークにはトヨタのミニ・バン多く、混雑が激しい。

 国の主な収入源:80%は農業、主な輸出品はコーヒー、ココア、綿、飼育しているのは主に牛と山羊。
主な輸出鉱物は銅と金、油井は多くあるが石油は
未だ採掘段階。

 エネルギー・ソース:水力が主、他に石油

 ウガンダ人の楽しみ:サッカー、ダンス、壺に入っているMalwaと言うアルコール(原料はキビ)を囲んで長い竹のストローで友人と共に飲む、ロレックスと言うチャパティで包んだ食べ物(ナム+豆+トマト+キャベツ等)

 挑戦:マラリア、失業と貧困(人口の約80%は30歳以下で、その約80%が失業)と汚職、それが南スーダンの紛争が主な原因で多くの避難民(100万人以上、主に南スーダンだが、他にソマリア、エチオピア)
内陸に位置し海に面していないこと、治安の悪さ(強盗、
street children)、交通渋滞、ホームレスの子供、ごみ処理の貧弱さ、大雨が降れば洪水、道路事情の悪さ。

 要約をしてみると:

 良い点;友好で歓待する国民、陽気で幸せな国民、素晴らしい野生生物、良好な天候、美しい景色、肥沃な土地、生活費が安くて済む

 悪い点;町が埃っぽく汚い、道路事情が悪く旅客電車が無いこと、安全でない、汚職、大部分の国民は大変貧しい

 彼は、最後に、「是非、“アフリカの真珠”を見に来てください」と言う言葉で締め括りました。

 スピーチの間に3本の短いビデオ“一般のウガンダ人の生活”、“何故アフリカの真珠と言われるのか”、  “観光の魅力”が流され説明されました。 

 Presentaion終了後の質問:

 医療制度、教育制度、中国&日本に対するUganda人の見方
 (中国政府との間
ではウガンダで中国語を教える 取り決めを交わしている由)
 
Mountain Gorillaは他のアフリカの国にも生息しているか
 (生息しているのはウガンダ、コンゴ、
ルアンダの3ヶ国のみの由)
 湖に英国の王室の名前がついているとの指摘
 (
Victoria, Albert, George, Edward等など)
 ウガンダ─日本間の飛行ルートは? 等々質問がありました。