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中央アジアのウズベキスタン
シルクロードの青い国
緑園国際交流 第84回 トークサロン

民族衣装でお国の紹介をするウミドさん
民族衣装でお国の紹介をするウミドさん
 4年前に日本に来ました。国でロシア語、英語を学び、それらの国のことは分かっていたし、経営学を学びたく日本に来ました。1年間、東京外語大で日本語を勉強し、2年目に横浜国大に入学、現在同大学経営学部4年生。来年卒業で、フランスの金融会社に就職も決まり、同社東京支社で働くことになった、と話すのは、ウズベキスタンからの国費留学生 Sharipov Umid さん。

 日本に来て何回も「お国はどちらですか?」と聞かれ「ウズベキスタンです」と答えてきました。タジキスタン、キルギスタン、カザフスタン、トルクメニスタンに囲まれた中央アジアの国です。中国やインドから西へのシルクロードの中継地として古代から栄えた歴史を持つ国。イラン系、アラブ系、モンゴルなどにより征服された時代を経験。ティモール朝の時代が長かったが、近代ではソビエト連邦下に。その崩壊後、1991年8月に独立した。
 きれいな青い空、夜には空いっぱいにちりばめられた星、古代からの世界遺産、この地の生活など様子が良く分かるバザール、果物、食べ物、民族衣装、金を刺しゅうした衣服をお礼の記念に贈呈する様子、現在の近代化された街の様子を次々と写真を写し出し説明していた。

 国土は日本の1.2倍、人口は20数%。言語はウズベク語が4分の3を占めるが、ロシア語も14,5%。宗教はイスラムが90%近いが、戒律はそう強くない。GDP成長率は2009年で6.7%と世界不況の中では高い。輸出はエネルギー、綿、金などで、日本向け輸出は全体の4%程度と大きくない。とここまでは、大変まじめなお国紹介であったが、この後は、ぐっと砕けた内容に。
首都:タシケントの様子
首都:タシケントの様子


 まずは料理から。そして恋愛や見合いから結婚に至るまでの様子をユーモア交えて話し、参加者を笑わせ、和ませていた。結婚式の当日早朝の婿とその友人たちがそろって花嫁の家に向かい、家に入る様子から、尊父との出会いや飲食、花嫁の出立・家族との別れ、同地では評判の灯篭のある日本庭園でシーズンになると新郎新婦が混み合う記念撮影現場、結婚式場へ花嫁を送出し、式場到着時、車を降りる際、誰が先に相手の靴を踏むかで、その後の家庭での主導権が決まる習わし。結婚承諾の儀式で花嫁が承諾をすぐにはせず、じらすことや、 式場での尊父などの挨拶後は踊り出し、その時点でのほか、いろんな場面で金銭の授受がされる様子は、昔からの商業で培った証しだと話していた。

 講演後の質疑では、小中高まで授業料は無料で、大学では奨学金も成績により高額、医療費も無料、と社会主義時代の政策が続いている。結婚後の姓は自由で、ウミドさんのお母さんも別姓とのこと、など活発に質問も出されていた。
 今回のサロンには、フェリス女学院大学にこの4月からの留学生も大勢参加していた。