地震・防災フォーラム in よこはま
サンステージ西の街管理組合が「町の防災組織」の事例発表
災害前に備える自助・共助、地震保険の役割

 「地震・防災フォーラムin よこはま」が、217日(土)開港記念会館で開催された。第1部として「町の防災組織」事例発表が横浜市内4つの自治会町内会から行われた。戸建て地域が1件、マンション・団地などの集合住宅地域が3件で、緑園地域の一自治会であるサンステージ緑園都市西の街管理組合からの発表があった。

 集合住宅地域は、いずれも地域防災拠点には避難せず、自宅避難を基本としていた。4地域とも自助を支援する共助の組織、地域内のコミュニケション重視、見守りや安否確認等の訓練を実施。課題としては後継者育成、資金面、マニュアル作成、訓練の強化、地域防災拠点との連携などが挙げられた。
 区  町の防災組織」事例発表組織
 中区  本郷町3丁目第1町内会  550世帯
 金沢区  さざなみ団地第1住宅自治会 332世帯
 戸塚区  前田ハイツ 440世帯
 泉区  サンステージ緑園都市西の街管理組合

 本郷町地区は、南北に細長く、急傾斜地崩壊危険・土砂災害警戒区域が中央にあり、焼失棟数が大きいしくもある戸建て住宅地域。安否確認、初期消火、簡易トイレなどの訓練を実施。町内で「見守り隊」を結成し向こう3軒両隣精神で展開中。町内各種イベントも。

 さざなみ団地地区は、14階縦の集合住宅団地。運河に直近。自宅避難を基本に、救援・救護、支援する恭二の組織。自助に対する支援の他安否確認ほか各種訓練を実施。後継者育成、資金源、IT活用などが課題。

 前田ハイツは、昭和52年竣工の5階建て、15棟の地域。在宅避難、自助が原則。室内の防災、安否確認、消火など階段ごとの取組。防災委員会の活動。課題は本部の運営マニュアル、特殊技能者の登録、地域防災拠点との連携。

   
   

 第2部は講演として室崎益氏は「災害前に備えるべき自助・共助の取組み」を。コミュニティづくり【人づくり・こと(イベント・週刊)づくり・仕組み(組織・ネットワークなど)】が大切で、その結果が「街づくり」に繋がる、としていた。

、篠田正一氏は「自助・共助への力としての"地震保険の機能と役割”」を。世界大都市の自然災害リスト指数が東京・横浜は圧倒的に高く、2位のサンフランシスコの4.3倍の値。損保業界としても支援体制改善を進めてきている。地震保険加入状況は横浜市では60%と低い。建物・家財、マンションの共有・専有部分など保険内容を紹介。被災後の当面の生活を支え、生活再建のため地震保険の検討をと訴えていた。