緑園20周年記念 新春フォーラム
教育・文化・福祉のまちを目指す
明日に向けての取組みについて意見交換

<font size="-1">開会の辞 緑園連合自治会会長代行の成田俊人氏</font>
開会の辞 緑園連合自治会会長代行の成田俊人氏
 緑園30周年記念 新春フォーラムが2月4日(日)午後、緑園西の街コミュニティ・ホールで開催された。
 緑園は住宅地として開発され、入居開始から30年を迎え、少子高齢化が進み、人口も減少期に入っている。これからの緑園をどうするか、それに向け何をするべきかを考えようと、「緑園の未来を考える」をテーマに開かれた。

 第1部は「緑園地域からの発表」として、①緑園東・西両小学校の代表から、各学年各クラスが創った「未来標語」の発表、②今年で7年目になる全学年対象の作文コンクールで今年度特別賞を獲得した小学生本人からの作品発表、③フェリス女学院大学生からの提言「相鉄いずみ野線の未来」、④緑園活性化委員会委員長長谷川幹夫氏から「緑園の明日に向けての取組み」が発表された。
 「未来標語」を発表する両小学校児童代表  
 「未来標語」を発表する両小学校児童代表  


 子どもたちからは、緑園の思い、緑、花の大切さ、年代を超えた繋がりを、といったことが語られていた。
 また、フェリス女学院学生からは、いずみ野線沿線の課題として、①若年人口の流出、コミュニティ活動担い手の高齢化などが挙げられ、学生・フェリス女学院大学だけでなく、住民・行政(横浜市役所)・地元企業(相鉄グループ)といった多様性ある連携が必要だとしていた。
 長谷川氏は、この「まち」を ①教育・文化・福祉のまちに、②若い人たちに戻ってきたくなるようなまちに、③元気で生き抜ける健康で活躍できる人づくり、担い手確保、④美しいまちの維持・管理、といった住民の想いを基に、「明日に向けての取り組み」として住民同士の横の繋がり、コミュニティ向上が必要と考えている、としていた。
  上飯田地区の事例紹介する馬場勝巳氏 
   上飯田地区の事例紹介する馬場勝巳氏


 第2部は、関係組織等からの発表として、①泉区長 額田樹子市から「泉区、緑園の将来について」を、②相鉄ホールディング(株)経営企画室部長 長島弘和氏から「いずみ野線開発の歴史と都心への相互直通運転」を、③上飯田連合自治会長 馬場勝巳氏から「他地域より街の活性化活動自連紹介」を、④横浜国大大学院都市イノベーション研究所准教授 野原卓氏から「少子高齢化社会に息吹を吹き込む街づくり」を、それぞれ発表された。
 その後、それぞれの発表者から、交互に質問、意見が交わされ、また会場からの質問などに対する意見交換がなされた。

 泉区庁の額田氏は、緑園の現状を人口構成のデータを基に、定着率は良好。子育て世代が減少している一方、高齢化が他地域と比べ進んでいるわけではないが、高齢年齢直前の人口がピークを迎えることから、今後一挙に進行する現実を紹介した。
 相鉄の長島氏は、高度経済成長に伴い相鉄沿線の住宅地開発、兼業部門の強化を図ってきた歴史の紹介。沿線環境の変化と職場への利便性、子育てや生活しやすい環境、老後も継続して居住しやすい環境などを検討し、その課題解決策として「選ばれる沿線の創造」として、①都心相互直通運転、時間短縮、②沿線、駅前のリノベーション、③環境未来都市への取り組み、等を進めている。
 右から、額田樹子氏、長島弘和氏、野原卓氏  
 右から、額田樹子氏、長島弘和氏、野原卓氏  
 馬場氏は、上飯田地区としての取組みの重点は小中高校生徒たちの地域活動への参画。4名の中学生も登場し、その活動状況を発表。各種催しでのボランティア活動、多世代とのグラウンドゴルフの取組みを紹介。また、特徴として、同地区中学には外国籍生徒が30%もいる、としていた。
 野原氏は、地域を発展・継続させるには、NEW-NEWTOWNだとした。それは、住宅だけの街から、土日も楽しめる、遊びがある、働く場所がある、多世代が暮らせる、楽しい街だ。また、地域資源をビジネスにする、地域が働き口になる、リタイア後も生き甲斐、儲けがある、地域財産を価値として活かす、都心直通のメリットを取り込む、といった豊かな価値をつくるまちなど「街づくりの6つの視点」について紹介。

 意見交換では、話題として、他地域や万騎が原駅中心の動き、駅中心地と離れた地区との関係、泉区には7つの鉄道駅があるが、今やもっと細かい交通についての対策、緑園西小学校跡地の扱いなどが出ていた。

 会場外のホールでは、フェリス女学院や相鉄からのパネル展示があり、閉会後も大勢の人だかりとなっていた。